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2008/5/9: TIA-568-B2-10規格書発行される
2008年3月28日
2008年2月のTIA TR42.7委員会にて10GBaseT通信を100mの距離でサポートする配線規格の技術的内容が最終決定され、3月28日に米国規格協会ANSIにおいて本規格書が正式承認されました。
これに伴い2008年4月にTIA-568-B.2-10として発行され、入手方法はTIA Onlineのプレスリリースに紹介されています。

-解説-
TIA-568-B.2-10米国規格による配線材料および配線システムの標記はCategory6Aとなり、従来のCategory6とは区別されることになります。

規格制定までに期間を要した理由の一つとして、周波数500MHzまでのコネクタ(RJ45のモジュラージャックとプラグ)性能を厳密に定義するために、その試験方法に大きな技術革新がありました。

それは、プラグ特性の測定方法が従来のDe-embedding方式と呼ばれる部品の合成特性から既知の部品の周波数-ベクトル特性を逆埋め込み(引き算)して被測定部品の特性を求める方式であったのに対して、新しい方法はリジッド同軸ケーブルを被測定プラグに接触させて、直接測定するという誤差の少ない方式に変更されました。

これにより、500MHzまでCategory6Aのプラグ特性が正確に測定可能となり、組合されるジャックとの合成特性も正確に測定可能となりました。

さらに従来のCategory6やCategory5E規格の評価にも対応可能な技術であることから、市場に存在する規格を満たさない粗悪品の排除も加速される可能性があります。



2006/6/13: IEEE 802.3an 10GBaseT規格正式承認される
2006年6月 8日
IEEE Standards Association (IEEE-SA)のReview Committee (RevCom)は6月7日、IEEE Standards Boadによる承認を求めていましたが、米国時刻6月8日午前、正式に802.3anの発行が承認されました。

本規格は IEEE Std. 802.3an (TM)-2006として10GBaseTの符号化方式、ネットワーク機器仕様および動作を保証するのに必要となるEnd to Endのケーブリング性能等を定義しています。また、この新しい技術にとって大きな雑音の要因となる遠端、近端エイリアン・クロストークの性能も厳密に規定されています。

-解説-
関連する配線規格としては今後制定されるISO/IEC 11801 2.1版とANSI/TIA/EIA-568-B.2-10規格ですが、これら新しい配線システムの利用で10GBaseTネットワークが100mの距離で動作することになります。

既に配線されているCategory6ケーブルについては、ISO/IEC 24750とTIA TSB155の追加試験を行うことにより短い距離での通信が可能となります。


米国配線規格委員会のTIA TR42.7においてはANSI/TIA/EIA-568-B.2-10規格に盛り込む各種配線材料毎の性能や確認試験方法も定義する必要があるため、7月11日から13日に米国コネチカット州で開催される委員会で詳細の最終確認が行われる予定です。

また、ISO/IEC 11801 2.1版においてはNEXTやRL規格値がIEEE 802.3an規格やTIA規格に比べて厳しく設定される予定です。これは材料試験のための詳細検討が先送りにされていることが原因で、ISO/IECの規格値ClassE
Aは現実的ではないとする意見がTIAの一部の委員には有ります。

いずれにせよ、IEEE 802.3an規格が正式承認されたことで、今までは光ファイバーケーブルが必要であった1Gbpsを超える通信速度も、扱い易いUTPケーブルの利用で実現することになりました。


2005/6/13: 10GBaseTケーブリング規格に必要とされる周波数特性は500MHzまでに変更される
-2004年7月 IEEE 802.3an委員会
10GBaseTの符号化方式をPAM8以上のLDPCに絞り込んで検討を進めることで意見集約されました。
LDPC方式は日本企業からの提案で、SN比の改善とエラー発生の関係をスーパーコンピュータで解析し、本方式にはSN比が改善されてもエラー率が改善しないエラーフロアが存在しないことが証明されたため採用されたものです。
本決定に伴い、これまでケーブリング規格に求められていた625MHzまでの周波数特性を500MHzまでに変更する動議がTIA TR42副委員長より提出され承認されました。

-2004年9月 IEEE 802.3an委員会
10GBaseTの符号化方式がPAM12のLDPCとすることで意見集約されました。
IEEE 802.3an Draft1.0とDraft1.1に反映

-2005年1月 IEEE 802.3an委員会
10GBaseTの符号化方式がPAM16のLDPCとすることで意見集約されました。
IEEE 802.3an Draft1.2以降に反映

以下はIEEE 802.3an Draftのバージョンと符号化方式
-2004年11月19日付けIEEE 802.3an規格Draft1.1に各ケーブル対に2500Mbpsの信号を伝送し、その信号はPAM12で変調シンボルレートは800Msymbols/secと記述されています。

-2005年1月29日付けIEEE 802.3an規格Draft1.2より各ケーブル対の2500Mbpsの信号伝送には変更ありませんが、PAM16のLDPC (1723,2048)が採用され変調シンボルレートは800Msymbols/secとなっています。

-Draft1.3と1.4は省略

-2005年5月21日付けIEEE 802.3an規格Draft2.0でも基本的伝送方式に変更は無く、、PAM16のLDPC (1723,2048)が採用されており、変調シンボルレートも800Msymbols/secのままです。


2003/11/07: 10GBaseT関連、TR42委員会にて10GBaseT用新ケーブル規格プロジェクト発足
2003年10月 8日
米国ミズーリ州 St. Louisで開催されていたTR42委員会にて 10GBaseTを100m伝送可能とする新しいケーブルとコンポーネント規格の開発プロジェクトの発足が満場一致で了承されました。

-解説-
IEEEの9月委員会にて、現状のCategory5EとCategory6のケーブリングシステムでの100m伝送は困難であるとの意見集約がなされ、Category6のシステムでは少なくとも 55mをサポートし、Category7のSSTP(各対および全体シールド)ケーブルを利用する場合には100mをサポート可能とする目標設定がされました。
55mという距離は、既に布設済みのケーブルポート数の70%をカバーしているという統計データも付け加えられています。 Category5Eケーブルでの検討も継続されますが、実用的な長さをサポート出来ないため10GBaseT用のケーブルとしては非常に用途が限定されることになります。

しかしCategory6ケーブリングシステムで 55mという距離制限はANSI/TIA/EIA-568-B.1やJIS X5150の基本となるISO/IEC 11801 2nd Editionに記述されている水平配線の最大長である100mに影響を与えるばかりでなく、テレコムルームのカバーエリアの設計手法にも大きな影響が及ぶなど、将来大きな混乱を招くことが予想されます。

そこで、当初より普及が見込めないとしてCategory7ケーブルについては否定的な立場をとってきたTR42委員会では、、100mの距離をサポートするための新ケーブル規格とコネクタ等の新コンポーネント規格を開発することになりました。 IEEE側でもコーディング方式の見直し等を行い送受信回路性能の向上を検討するとともに10GBaseTに必要なケーブルスペックを算出することになりました。

またTR42委員会では、本規格は現在のCategory6規格であるANSI/TIA/EIA-568-B.2-1への追加規格として制定される予定です。 現状のCategory6規格ではUTPに焦点が当てられていますが、キャンセルすることが出来ないエイリアンNEXT対策としてScTP(全体シールドのみ)ケーブルについても検討が行われることになりました。 ここでの詳述は避けますがUTPではなくScTPが採用されると日本の特殊な接地環境から非常に大きな問題を抱えることになります。

また正しくCategory6規格ケーブルを布設されているオフィスやデータセンタでは将来55mまでの距離で10GBaseTがサポート可能となりそうです。 しかし、現在ケーブルメーカー等が指定する標準施工方法を無視して、複数のCategory6 UTPケーブルを丁寧に束ねて布設されているようなオフィスやデータセンタが見受けられますが、このようなエイリアンNEXTに注意が払われていない環境下では 55mではなくもっと短い距離しか利用できないことになります。

補足ですが、IEEEでは10GBaseTのターゲットとするビットエラーレートは10^-12とされ、今までのメタルケーブル用規格である10^-10より厳しく設定されます。





2003/07/07: 10GBaseT関連、IEEE802.3からの調査要請に対するTR42委員会の回答
2003年 6月 6日
米国バージニア州Alexandriaで開催されていたTR42委員会で2003年3月13日にIEEE 802.3から要請されていた625MHzまでのケーブル特性とエイリアンクロストークの影響調査依頼に対し、今後TR42委員会で実施する調査作業項目について以下のとおり回答しました。

TR42委員会ではCategory5EおよびCategory6の両方において検討を行うが、試験周波数の拡張を含めて新しい伝送規格はCategory6に反映する旨の前提条件が付けられた。

(1) ケーブリングのエイリアンNEXTの測定手法の定義 (少なくとも 1MHz〜625MHzの周波数帯域)
(2) コネクタのエイリアンNEXTの測定手法の定義 (少なくとも 1MHz〜625MHzの周波数帯域)
(3) 現在定義されているケーブルの伝送パラメータを625MHzまで拡張した調査
(4) 現在定義されているコネクタの伝送パラメータを625MHzまで拡張した調査
(5) 現在定義されているケーブリングシステムの伝送パラメータを625MHzまで拡張した調査
(6) 定義されるケーブリング構成とエイリアンNEXTの実際と予測される最悪値調査
(7) 定義されるコネクタ構成とエイリアンNEXTの実際と予測される最悪値調査
(8) エイリアンNEXTとバランスの関係調査
(9) 625MHzまでのフィールド試験とフィールド試験機によるエイリアンNEXT測定
(10) エイリアンNEXTを減少させる手法の調査

-解説-
IEEE 802.3委員会は10GBaseTを既存のケーブリングシステム上で利用することを検討しているがTR42委員会ではCategory6規格で対応することを主張しています。(ISOでもClassE以上で対応する)
少なくとも625MHzまでの周波数で各種伝送パラメータを測定する必要が発生しているため、Category6では250MHz以上の規格値を新しく定義する必要があります。

過去にIEEEで1000BaseTの実現に向けて検討が進むにつれて、Category5規格のケーブルをそのまま利用可能とする当初の目標を修正し、Category5E規格を制定せざるを得なくなった経緯が思い出されます。
TR42委員会では、再度Category5E規格を修正するつもりの無い事を宣言するとともにCategory6規格の修正と規格の追加には積極的な姿勢を示したことになります。

今後、新規にケーブリングシステムを導入される企業は、このIEEE委員会とTR42委員会の検討状況から目が離せないことになります。





2003/07/03: NETWORLD + INTEROP 2003 TOKYO
2003年 7月 3日
恒例の幕張メッセNetWorld + Interop 2003 Tokyoに行ってきました。

昨年残念な思いをした10GBaseSR (波長850nm、新しいマルチモードファイバーにVCSEL光源を使用した比較的低価格な10Gigabit Ethernet) を探してShowNetのNOCやPODを見学しましたが今年も使われていませんでした。

ネットワークのトポロジーは昨年に比べて改善されたようですが相変わらず10Gigabit Ethernetのバックボーンはシングルモードの光ファイバーを使用しなければならない10GBaseLRのみで構築されていました。IEEE規格も確定し一部のスイッチメーカーからは対応機器が販売され、適合光ファイバーも市場で調達可能なのにどうして最先端を目指すInteropのShowNetで見ることができないのでしょうか?

昨年と同様、不満を抱えつつスイッチメーカーの出展社に聞いてみました。
『ええ、当社では昨年から販売していますよ。』と心強い返事が返ってきた。そして別の出展社は『当方では3rdパーティから供給されるモジュールを組み込む都合上今年の10月発売予定です。』との事であった。

モジュール組込み方式だと、多種のインターフェースに対応可能となるため後発各社は3rdパーティの開発待ちであったようだ。先行メーカーも3rdパーティのモジュールを採用する計画だという。すると今年の秋以降に各社から10GBaseSR対応のスイッチが続々と発売されることになる。

来年こそShowNetで10GBaseSRが採用されることを期待しています。NOC&STMチームの皆さん宜しく!

また、展示会場内のケーブルの配線状態は例によって、期間限定仕様でコストをかけずに短期間で構築されたことが良く分かるものでした。この状態をとやかく言うつもりはありませんが、見学者が誤解し、これを見習って社内サーバールームの構築を行なっているのが気がかりです。InteropのShowNetでやっているのだからこれでいいのだと。

2003年会場風景





2003/01/10: IEEE802.3 10GBaseT Study Group検討概要 (IEEE P802.3 10GBaseT Web Site)
2003年 1月 9日〜10日
カナダ・バンクーバーで開催されたIEEE P802.3 10GBaseT Study Groupにおいて各社から規格制定に向けての各種提案が交換されました。
2002年11月会合において結成された10GBaseT Study Groupですが、規格制定のターゲットを2006年に設定し既存UTPケーブルの利用限界速度に向けての検討が進められています。

利用されるUTPケーブルはCategory5EまたはCategory6ケーブルで100mの伝送距離の実現を目指しています。符号化方式およびAuto-negotiation等は既存規格との親和性や実現可能性を模索している段階にあります。従来の1000BaseTと同じPAM5方式の提案やトータルSN比と必要帯域を考慮したPAM10方式等の提案が行われています。

-解説-
PAM5方式(1250Mega Symbols/sec)の場合にエネルギーが集中すると考えられる周波数は625MHz以下、PAM10方式(833Mega Symbols/sec)の場合は416MHz以下です。

現在のCategory5E規格の周波数帯域は100MHz、Category6規格でも200MHzとされています。これは伝送信号は高い周波数ほど弱くなるのに対して近端漏話による雑音は高い周波数ほど増加するため、信号と近端漏話の区別がつかなくなる周波数を示しています。(信号とPS-NEXTとのSN比であるPSACRが正の周波数帯域とも表現します。)よって近端漏話の影響を何らかの方法によって打ち消すことができれば、より高い周波数も利用可能となります。

10GBaseT Study Groupでは近端漏話を含めたその他の雑音を現在の1000BaseTより格段に高いDSP技術でキャンセルしケーブルの周波数帯域以上の信号を伝送することにより回線速度を増化させます。ネットワークコストは1000BaseTの4倍から6倍が想定されています。

IEEE802.3の2002年11月会合ではSN比と周波数帯域から理論上の伝送可能最大速度を導き出すシャノンの定理に立ち戻った検討が行われ、その実現可能性が確認されています。

ここで10GBaseTが400MHzや600MHzのケーブル帯域を必要とするのであればISO/IEC 11801 2nd Edition-2002において規格化されたCategory7 (ClassF 600MHzまで性能定義)のSTPの利用が検討されないのはどうしてでしょうか?

米国規格協会ANSIでは2002年にTIA TR42委員会も含めてCategory7の規格化は行わないことで意見集約されました。IEEEの10GBaseT Study GroupでもCategory7を導入する企業は見込めないとの予測から現在のCategory5Eまたは近い将来主流となるCategory6ケーブル上で実現されることを目標としたのです。

10GBaseT規格が制定された場合には400MHz以上の信号を伝送する必要がでてきます。しかし、既存のCategory5EとCategory6ケーブルには100MHz、250MHz以上の周波数に対する性能規定は存在しません。
今後の情報配線システムの導入にあたっては使用するケーブルの高周波特性もチェックしておく必要が出てきたことになります。

-関連情報-
10GBaseCX4の規格も2003年末制定を目途に進められています。使用されるケーブルはTwinaxを4本束ねた構造の8対シールドケーブルで10Gbpsの信号を15m伝送します。用途は1000BaseT HUBのスタッキングケーブルとコアスイッチから近距離に設置されるサーバー接続ケーブルです。



2002/10/04: ISO/IEC 11801 2nd Edition 制定 (米国 2002/09/28 Liaison report to TIA)
2002年 9月 23日〜26日
米国バージニア州McLeanで開催されていたISO/IEC JTC1 SC25 WG3委員会にて情報配線システムの国際標準規格ISO/IEC 11801 2nd Editionが制定されました。
本規格の日本語翻訳版である日本工業規格JIS X5150も年内に改定されます。

2002年5月7日付のファイナルドラフトISO/IEC JTC1/SC25 N780から重要な変更および緊急を要する訂正は行なわれませんでした。

今後ISOでは情報配線管理規格としてTIAの606Aとの統合化を進めることになりました。また計画と施工のガイドライン -PIGs (Planning and Installation Guides)- を新しい ISO/IEC 11801規格とともに改定することになりました。加えてTIAにて検討が進められている工業ビルの通信配線規格について英国からの提案によりISOでも検討されることになりました。

新しく Category8 (帯域1500MHz)の提案が行われ NWIP (New Work Item Proposal)として取扱いが取り決められます。

規格の概要については当サイトに規格情報を解説しているSTANDARDSエリアの ISO/IEC 11801に掲載することとします。


2002/07/05: NETWORLD + INTEROP 2002 TOKYO 見て歩き
2002年 7月 5日
幕張メッセで開催されていたNetWorld + Interop 2002 Tokyoの最終日に行ってきました。
最終日とあってかなりの人出であった。会場に入るとオフィシャル・ガイドブックを手にとり今年の特色を探す、するとスペシャル・インタビュー2に見所は10GbE, IPv6/v4デュアルスタック、そしてSOC・・・とある。
さすがにINTEROPのNOC ( Network Operation Center ) チームであると感心をした。

そして早速、展示会場内の各出展社ブースやコンファレンス会場にネットワーク環境を提供するShowNetを見学した。撮影禁止の看板の奥や上方には例年どおり施工マニュアル違反の光ケーブルやUTPケーブルの配線状況があったが、3日間さえネットワークがつながればいいのだからと納得することにした。

黄色いジャケットカラーのシングルモード光ファイバーケーブルばかりが目についたが幕張メッセの広い会場をカバーするためには当然である。そしてネットワーク機器のカードを確認したところWAN側OC-192 (STM64)とLAN側10GBaseLR (波長1310nmの長波)で両者シングルモード光ファイバーケーブルを使用し10GbpsであるのでNOCチームが言っていることに嘘はない。しかし10GBaseLRでは機器コストが高くなり普及はしないと思いつつマルチモード光ファイバーを使用している10GBaseSRを探すが、見つかるのは従来からの1000BaseSXばかりであった。

気をとりなおし、あるスイッチの出展社のスタッフに聞いてみた、10Gbps用モジュールカードには10GBaseSR/LRの別がありモジュール交換で対応しているとのこと。現物は見ることができなかったが10GBaseSRの普及は時間の問題である。

会場風景


2002/07/05: IEEEにおける10Gigabit Ethernet正式制定日 (IEEE-SA News 2002/06/18)
2002年 6月 18日
IEEE ( Institute of Electrical and Electronics Engineers )米国電気電子技術者協会 802.3aeの10Gigabit Ethernetが2002年 6月 13日にIEEE-SA ( Standards Association ) IEEE規格協会で正式に承認されました。

-解説-
規格の内容はオープンにされていたことから、配線側の対応規格としてTIATIA/EIA-568-B.3-1やTIATIA/EIA-568-B.1-3そしてISO/IEC 11801 2nd Editionには盛込まれています。
今後は通信機器メーカーがいかに早く規格対応製品を市場に投入するのかがポイントとなります。



2002/06/09: 10Gbps新光ファイバーが承認 (米国 2002/06/07)
2002年 6月 7日
米国通信工業会TIAが発行している光コンポーネント規格であるTIA/EIA-568-B.3の追加規格1 (TIA/EIA-568-B.3-1) において10Gbpsで300mのシリアル伝送を可能にする50/125ミクロン光ファイバーケーブルが承認されました。

-解説-
IEEE 802.3aeの10Gbps規格の中で最もコストパフォーマンスが良い10GBaseSはオフィスのバックボーン伝送路として最も有望です。
現在ポピュラーとなっているIEEE 802.3zの1000BaseSXで使用されている波長850nmの安価なVCSELレーザーを使用することが出来、シリアル伝送することにより波長多重方式に比べて通信機器コストを下げることができます。さらに今回承認されたVCSELレーザーの狭い照射角に最適化された新開発のモーダル帯域幅が2000(MHz・Km)の50/125micronのマルチモード光ファイバーケーブルを使用することにより300mの伝送距離が実現されたのです。

このコストパフォーマンスの良い光ケーブルがまず米国標準規格で承認され、今後国際標準規格にも採用される予定です。

また、TIA/EIA-568-B.1で示されている設計トポロジーの中でバックボーンの最大距離が以前の規格であるTIA/EIA-568-Aの500mから300mへと変更されたのもIEEE 802.3ae規格の距離の制約によるものです。
よってJIS X5150の規格改定は来年ですが、新しいネットワーク設計の際にオフィスのバックボーン通信回線の設計距離を現状のJIS規格である500mとすることは避けるべきでしょう。


2002/06/09: Category6規格TIAが正式承認 (米国 2002/06/05)
2002年 6月 5日
米国プロビデンスで開催されていた米国通信工業会TIAのTR42.7委員会で正式にCategory6規格が承認されました。TIA/EIA-568-B.2の追加規格-1 (TIA/EIA-568-B.2-1) として 発行されます。(6月20日発行済)
内容は2002年4月9日発行のDraft-11に各社からの修正意見が盛込まれています。

-解説-
今回の正式承認が市場に与える影響として考えられることは以下のとおりです。
1. 現在の市場にはCategory6ドラフトに対応すると称した配線ケーブルと各種パーツが流通しています。今後は承認された規格に準拠していない製品は規格外品として市場から退場することになります。

2. 2001年時点で今回の承認規格に準拠しない仕様のCategory6製品が複数社から販売されていたため、2002年においても、それら古い仕様のCategory6配線システムが企業に導入されていたものと思われます。既に古い仕様のCategory6配線システムを導入済みの企業は、運用時に性能を落とさないようにするために過去の特殊パーツを使用し続ける必要があり、その供給も保証されていないことから近い将来に配線システムの見直しを迫られることになります。


3. 今後新たに配線システムの導入を計画されている企業やシステムインテグレーターは今まで以上にシステム選択には十分な注意を払う必要があります。

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